日本酒の最高クラス純米吟醸酒を贅沢に楽しむ
インターネットによる取り寄せが一般的になって以降、純米吟醸酒を贅沢に楽しむファンが増え続けているそうです。
日本酒に対して「匂いが無理」「味が苦手」と印象を持っている人が多いのも事実です。
こういった印象をあたえてしまっているものの多くは、醸造アルコールを多く使用した“普通酒”と呼ばれる日本酒に対してのものかもしれません。
純米吟醸酒を一度味わうと、そんな喰わず嫌いの言い訳などすぐに吹き飛んでしまうほどの魅力にはまることが多いそうです。
特にここ数年にわたり「福寿」がノーベル賞の晩餐会で振る舞われて話題となったことや、「獺祭(だっさい)」が海外でも高い評価を得ていることなどから純米吟醸酒への関心が高まっています。
日本酒はお米から造られますが、必要となるのが麹という食用のカビです。
そして、ただ米にカビを付着させ発酵させるだけではありません。
「手間」をかけて米を丹念に研ぐことで、お酒の旨さに雑味を付加させるタンパク質を剥離できるのでよりまろやか、あるいは深みに通じるものへと変化できるのです。
お米を元の大きさの60%から50%まで研いでゆっくりと発酵させたものを吟醸といいます。醸造アルコールを使用せずにお米だけでつくれば、純米吟醸酒となります。
さらに研ぎが多い50%以下のものは“純米大吟醸酒”で、日本酒の最高クラスになります。
この研ぎの差は時間にすると相当なもので大量生産には出来ない「手間」なのです。
この「手間」こそ、純米吟醸酒の旨さであり贅沢の極みなのです。
純米吟醸酒の良さがわかると、この事実に酔いしれるわけがうなずけます。
知らなければ知らないままで、しかしザッと数えただけで200銘柄はくだらないというから純米吟醸酒の奥深さに感銘するのです。
新潟の麒麟、熊本の美少年、福井の黒龍、石川の天狗舞、挙げればきりがありません。
同じ酔うならば普通とは違う、「手間」をかけた旨さを追求しながら楽しんでみたいものですね。
(photo:https://pixta.jp/)