ここで造ればよいってものでもない!?ボルドーとブルゴーニュの畑の法律の違い

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世界の高級ワイン産地といえば、フランスのボルドーとブルゴーニュ。ブラインドテイスティングでニューワールド系ワインが勝っていることも増えていますが、やはりまだまだこの二つの産地の力は根強いものです。さて、そんなボルドーとブルゴーニュを比べた時、使用品種などの違いやシャトーやドメーヌといったところもありますが、決定的に違う面白い部分があります。
ここでは、ボルドーとブルゴーニュの違いのひとつとして、畑の特級階級について紹介しましょう。

ブルゴーニュ地方は独特のAOC法が採用されています。普通のAOCランクから、プルミエクリュ(Premier Cru/1級畑)、グランクリュ(Grand Cru/特級畑)とブドウを栽培する畑が狭く特定されていけば、階級が上がっていくシステムです。
と、いうことはワインの階級の主たるところは生産者では無く“畑”です。ジュヴェルシャンべルタンのグランクリュで生産する生産者は、となりのプルミエクリュ畑で同じ情熱でワインを造っても販売する時はジュヴェルシャンべルタン・プルミエクリュとしてしか売り出せません。
逆に、ずぶの素人が特級畑であるグランクリュに畑を買って法律さえ守ってワインを販売すれば、それはジュヴェルシャンベルタンとなってしまうのです。ブルゴーニュ地方は、生産者よりも畑の地位が高いのです。

一方、ボルドーの場合は61個のメドック格付制度をはじめ、地区によって格付けシャトーを決めています。これは不動であり、畑というよりは地域さえはみ出ていなければ、1級シャトーが隣の畑でワインを造ってもグランクリュワインを名乗れるのです。
逆に言うと、メドックのマルゴー村でワインを造った場合、階級の無い生産者がどれだけ丹精込めて1級シャトーを凌ぐワインを造っても、AOCはマルゴーだけなわけです。
ボルドーは生産者に階級がついているため、最悪なワインを造っても1級シャトーはグランクリュワインを名乗り続けられるのです。

このように同じフランス国内であっても、場所によってもいろいろと法律が違います。ちょっとした知識も知っていると、ワイン選びがより楽しくなりますよ。

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(photo:https://pixta.jp/)

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